
職業訓練校という学校をご存知ですか?
私は子供を妊娠出産中、それまで勤めていた派遣会社で産休育休制度を利用し、子どもが1歳児の時期に育休から仕事復帰しました。
知人が携わっていたWEBデザイナーという仕事に憧れて、出産後にぜひ目指してみたいと強く思い、色々調べた結果、やはり何らかの勉強をしないと採用されないと感じ勉強方法を探しました。
そこで出会ったのが職業訓練制度!今となっては本当に制度に感謝しかありません。
ありがとう東京都!ありがとう職業訓練!学校関係者の皆さま本当にありがとう!
雇用保険に入っていれば失業保険を受給しながら職業訓練を受けることができるもので、私は東京都内の区立保育園に子供を預けながら、3ヶ月間の通学をさせていただきました。
その申し込み方法や流れなど、どんなものだったかお伝えします。
職業訓練学校とは
ちょうど産休を取得する時、それまで社会保障などの制度に全く無知だった私はそこから情報収集しました。
各都道府県が運営する職業訓練という就業支援制度を知り、それは失業中に失業保険を受給しながらさまざまな職業訓練を受けることができるというもの。
色々な職業訓練があり、その内容は数日だったり数ヶ月だったり半年だったりさまざまで、申し込み方法も事前申し込みではあるものの、書類選考があったり面談があるものなどそれぞれです。
職業訓練で学べる内容はそれもさまざま。
エクセルやワードを学ぶOfficeソフトについての講座、JavaやPythonなどのプログラミング、情報セキュリティ、介護、財務、簿記会計、社会保険、マンション管理、調剤事務、デジタルマーケティング、宅建業、国際貿易、動画などなど。いろんな仕事が楽しそうでワクワク🎵しちゃいました。
ただどの講座もいつでも開催されているわけではなく、タイミングによって開催も変動しています。
まずは、受講したい時期に自分が受けたい方向の講座が開催されるか都道府県のハローワークサイトで職業訓練についてのページを確認してみてください。
私はあまりよく業務実態を知りもしないままWEBデザイナーを目指していたのですが、実際にはWEBデザイナー講座というものはなく、期間3ヶ月間のWEBサイトクリエーター講座がいくつかの学校で開催されていたので、通えそうな所在地の学校を選び、書類申し込みをしました。

申し込み方法
職業訓練校でもいろんなパターンがあると思いますが、私が受講が開始にになる2ヶ月前に応募開始となる離職者等再就職訓練で、1月開始の科目を受講しようとすると、応募はその2ヶ月前の11月でした。
しかもその月の1日から2週間程度が応募期間で、ちゃんと気持ちの準備をしないとあっという間に期間が過ぎてしまいます。
その期間にハローワークに行って応募しなければならないと思うと、社会人は忙しい方が多いと思うので、応募したい場合は事前の日程スケジューリングも大事ですね。
応募はご自宅がある管轄のハローワークへ行き、離職者等再就職訓練の冊子をもらいに行きます。
その中にある受講申込書に必要事項を記入して提出するのですが、住所氏名から学歴など履歴書のような内容の記入が必要です。
そして受講したい科目名ですが、これは第二志望まで記入枠があります。
もちろん第一志望も第二志望も科目名を記入することに問題はないのですが、どちらも同じ内容の科目ではないとむしろ合否を審判する方に悪印象となるようです。
「職に就けないから、どうしてもこの科目を学びたい!」という気持ちが大事で、その内容がバラバラだと方向性定まってないと思われ、真剣さが伝わりづらいと以前ハローワーク職員の方に言われました。皆さんも科目を定める際は、真摯に選んでみてください。
科目の次には志望動機を書く欄があります。
この欄はそんなに大きな枠ではありませんが、実は志望動機の内容が何より密接に合否に関わっているそうです。
私も真摯にびっしり志望動機を記入し、「就職したい!」という熱い気持ちを込めて志望動機を書きました。応募の際は、ぜひ熱量を志望動機へ注ぎ込んでください。
なお受講申込書は、ハローワークの職業訓練相談課へ直接申し込みするのですが、合否通知を郵送してもらう時に使用する返信用封筒の準備も必要です。
自分の住所と宛名、受講希望の科目名、返信用切手を貼り一緒に提出します。
あとは合否の返信を待ちます。
合否の連絡から保育園への手続き
応募した月の翌月中旬に郵送で合否通知が届きます。
実は私は、人生で通算3回のタイミングで職業訓練に応募する機会がありましたが、基本的に倍率は高く入り口は狭い印象です。科目にもよりますが、2倍から7倍くらいの倍率が多くて狭き門だなあと思っていました。
1回目は20代の時に気軽な気持ちで国際事務という科目に応募し、その時は面接で不合格になりました。
一緒に面接した20歳くらい年上の女性が本当に必死で面接に当たっていたのが印象的で、不合格になった私は必死さのアピールが必要だったのだと勉強になりました。
WEBサイトクリエーター課に応募したのは40歳手前の時、本当に学びたかったしその分野で就業したかったので、一生懸命に志望動機を記入しました。そしてこの時、無事に合格し通学が叶いました。
3度目はWEBサイトディレクターで就業した後、サイト開発もできるようになればよりカスタマーの要望に応えられるはずと感じてプログラミング課に応募しましたが、度々の応募はまたこれはこれで真剣さに欠けると判断されるようです。
不合格だったら、ぜひまた次のタイミングで応募チャレンジしてみてください。
合格だったら、保育園を利用する理由が、「就業・求職」から「就学」に変更になるので、役所手続きが必要になります。
学校から在学証明書を出してもらい、園か役所で変更届をもらって記入し再提出、受理してもらい手続き完了です。
受講開始から受講中
受講開始すると、あとは子供が体調不良にならないように気を付けること、頑張って勉強するだけです。
一般的に失業保険を受給中は定められた回数の求職活動をしなくてはいけないのですが、職業訓練受講中は求職活動中とみなされます。
ですが、数回は学校に行く時間を使ってハローワークに行く日が設定されます。その日程は学校がちゃんと案内してくれるので困ることはないと思います。
注意点ですが、職業訓練校に通学して失業保険を受給する際は、欠席率にも注意が必要です。
体調不良であっても欠席率が2割を超えると失業保険受給ができなくなるようです。
子供の体調不良はどうしようもないので、家族の体調管理には十分に気をつけましょう。
40歳手前で新しいことを勉強した感想は、もう本当に大変で授業について行くのに必死でした。
ただ大変以上に楽しさが勝ち、学生の頃の授業とは違って授業がとても楽しみでした。
もちろん個人差があると思いますが、通学される際はぜひ全力で楽しんでみてください。

卒業から求職活動
学校によると思いますが、私の受講したWEBサイトクリエーター課では中間課題があったり、複数名の席順チームによる卒業制作がありました。
初めましての世代も職歴のバラバラの方と協力しても初めてのデジタルモノづくりは、とても難しい取り組みでしたが試行錯誤がまた勉強になりました。メンバーの各々の発想、他チームの作品にとても刺激を受けることができ、学生ならではの良い経験になりました。
卒業が近くなると求職活動要素が強くなり、関連業種を紹介するエージェントの話を聞く時間やキャリアコンサルタントと面談の時間があります。
直接的に仕事が決まるわけではありませんが、どれもやんわり業界を知るのに役立ったような気がします。
しかし仕事探しで頼れるのはやはり自分自身のみ、未経験枠は少ないのは間違いありませんが業界参入の隙間を探して求職活動開始です。
新しいエージェントへの登録、派遣会社への新登録、ハローワークでの応募、いろいろな可能性を見ながら、たまに心細い思いもしながらですがとにかく応募するのみです。
採用と失業保険の受給終了
私は年齢が40歳間近でしたので、かなり多めの不採用結果をもらいましたが、未経験可のWEB制作のアシスタントの職をいただき、無事採用。失業保険受給期間が終了となる前に、業務開始となりました。
見つかった仕事が無事就業開始となれば、失業保険受給期間はその就業前日までで打ち切りとなります。就業開始前にハローワークに行き、最後の受給手続きをしました。
私は職業訓練学校に通う前にも結構ハローワークに相談に通っていたので、本当にお世話になりました!
ちなみにハローワークで認定手続きをしてから銀行口座に振り込まれるのはその1週間後です。
大抵は、初回と最終回以外は28日分毎のカウントです。
無事に学校卒業と就職したら、再度保育園に変更届の提出が必要です。
勤務先に就業証明書をもらって、変更届に勤務先を記入して提出しましょう。
新しい仕事をしながらの保育園利用は、それはそれでまた大変ですがせっかく得た新しい知識を活かしてまた新生活を楽しんでみてください。

まとめ
以上で、私の育休明けの仕事から職業訓練への申し込みなどの流れになります。
育休中は派遣会社に勤めていた時の続きで育児休業手当などをいただいていたので、職業訓練学校に通ったのは厳密にいうと育休明けすぐではありません。
育児休業から一度、同じ派遣会社で復職し、その後契約期間終了のタイミングに合わせて職業訓練学校開始できるように私は動きました。
そもそも育児休業からの復職時の就職活動、その数年のブランクや年齢から全くすんなり進まず、あまり業務などを選べる状況ではないなか、3ヶ月の短期派遣で時短勤務でギリギリの状態で採用いただきました。
やはり初めましてでアラフォーの産休明けの人間なんて、それまでを知らなければ仕事できなそうな印象なのでしょう。フルタイム枠もある中での時短枠でした。
しかし私の目標は職業訓練学校に行くことだったため、短期の時短派遣でも十分ありがたく期間中は一生懸命お仕事させていただきました。
振り返ってみると、本当に畑違いの業務でも職業訓練の応募も、チャレンジして良かったなと思います。
いろんな制度の把握はしにくいこともありますが、大人になっても子育て中でも新しいことにチャレンジすると、またその先に新しい道が開けます。
ぜひ情熱を持てそうな仕事や職業訓練などありそうでしたら、トライしてみてはいかがでしょうか。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
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